Henry Taylor
Here and There
March 24May 19, 2018

ヘンリー・テイラー
「Here and There」
BLUM & POE (東京)
2018年3月24日—5月19日
オープニング・レセプション: 3月24日(土) 18:00-20:00

BLUM & POEは、ロサンゼルスを拠点として活動する作家ヘンリー・テイラーによる個展を開催いたします。当ギャラリーでは5度目の開催となる本展は、同作家による日本では初の展覧会となります。

テイラーは、仲間、家族、知り合いといった身近な人物や、さらには、アフリカ系アメリカ人を代表するようなミュージシャン、活動家、スポーツ選手といった有名人に至るまで、様々な人々の姿を捉えてきた作家です。モデル達との偶然的な出会いや直感的に感じた共感をきっかけとして生まれる肖像画には、作家が長年にわたって発展させてきた視覚言語といえるものが表現されています。一方で、画中の要素や表現の中に潜み、示唆的なモチーフとして描かれる自身の過去の悲劇的な出来事や、直接的なイメージを伴う過去、現在の黒人に対する構造的な抑圧の様相といったテーマもしばしば登場する題材となっています。総じて、テイラーによる作品は、人々に注がれた共感的な感情や題材への理解を雄弁に我々に伝え、その作品には、作家が対象に対して抱く尊さといった感情が常に漂っているのです。
 
キュレーターのローラ・ホプトマンは、こう述べています。「テイラーにとっての肖像画とは、写実画家の伝統的な美術表現を超えるものです。つまり、ポートレイトという分野においてテイラーが創り出す多様性は、従来的な手法として見なされてきたものを、21世紀初頭のアフリカ系アメリカ人という彼のレンズを通した、現代生活についての多角的でありながらも非常に個別的な見方を生み出すという、より広義の目的のための自由自在な媒体へと作り変えるのです。」 

本展で紹介する作品群は、リスボン (ポルトガル)、タンジェ (モロッコ)、アクラ (ガーナ)、アンティパロス (ギリシャ)、パリ、グアダラハラ (メキシコ)、ハバナ (キューバ)といった地を巡る、昨年のテイラーの旅を通じて制作されました。旅中で出会った人々や出来事、旅先のコミュニティについての叙事的描写が、自画像や、屋内のインテリア、街角のワンシーン、そして現地の風景といった画中で展開されるモチーフとして記されているのです。
なお、作家について論じた初のテキスト集が今秋、当ギャラリーとRizzoli Electa社によって共同刊行予定です。

ヘンリー・テイラー
1958年、カリフォルニア州ヴェンチュラ生まれ。カリフォルニア芸術大学(カルアーツ) にてBFA (美術学士) を取得。これまでに、「the floaters」High Line Art (2017年、ニューヨーク)、「This Side, That SideThe Mistake Room (2016年、メキシコ・グアダラハラ)、「They shot my dad, they shot my dad!」Artpace (2015年、テキサス州サンアントニオ)といった展覧会や、2012年に開催されたMoMA PS1 (ニューヨーク州ロングアイランドシティ) での回顧展をはじめ、数々の個展を開催。さらに、「ホイットニー・バイエニアル」ホイットニー美術館 (2017年、ニューヨーク)、「Why Art Matters!」トーランス市美術館(2017年、カリフォルニア州)、ゲント市立現代美術館 (2016年、ベルギー)、アストルップ・ファーンリ近代美術館 (2016年、ノルウェー・オスロ)、ホイットニー美術館(2016年、ニューヨーク)、ハマー美術館A+P財団 (2016年、ロサンゼルス)、カムデン・アーツ・センター  (2016年、ロンドン)、スタジオ・ミュージアム・イン・ハーレム (2013年、ニューヨーク)、「カーネギー・インターナショナル」カーネギー美術館 (2013年、フィラデルフィア州ピッツバーグ)、ロサンゼルス現代美術館 (2012年)、ロサンゼルスカウンティ美術館 (2011年)、ルーベル・ファミリー・コレクション (2011年、マイアミ) といった各地での国際的なグループ展にも多数参加している。