Requiem for the Sun: The Art of Mono-ha
Curated by Mika Yoshitake
February 25April 14, 2012

 

REQUIEM FOR THE SUN: THE ART OF MONO-HA

「太陽へのレクイエム:もの派の美術」

2012年2月25日 - 4月14日

 

BLUM & POEは、来る2月25日から4月14日まで「太陽へのレクイエム:もの派の美術」展を開催致します。本展は、2010年に開催されたもの派の主要な理論家ともいえる李禹煥による個展に続き、戦後日本における芸術動向であるもの派とその作品を検証するものです。表題である <太陽へのレクイエム> は、オブジェの内在的な崩壊に呼応した美術的な脱却と物質の再構築を目指した戦後日本美術の美術動向における太陽的な存在になぞらえたものですが、同時に美術史上の重要な転機を象徴しています。本展では、もの派の中心メンバー、榎倉康二 (1942-1995)、原口典之 (1946-)、小清水漸(1944-)、成田克彦 (1944−1991)、関根伸夫 (1942-)、菅木志雄 (1944-)、高松次郎 (1936-1998)、高山登 (1944-)、 李禹煥 (1936-)、吉田克郎 (1943-1999) による作品を展示致します。

もの派の基本信条は、ガラスや石、鉄板、木、綿、電球、革、油、ワイヤー、和紙といった「もの」そのものを、床上や屋外に単体、もしくは並列して置くことで自然物と人工素材との現象的な出会いを図ることでした。そこには、美術史上のオブジェの復権ではなく、作品と周囲の環境の間に情動的な関係を生み出すという明確な意図がありました 。ここでは、作品は、絶え間なく過ぎゆく現在を知覚するための過程として機能し、同時に単に目に映るものを超え、その物質性を解き放つといった役割を果たしています。このようなもの派の手法は、1960年から70年代の間、国際的に見受けられたプロセス・アートやポストミニマリズムの実践にも通じるものです。しかし、もの派の作品を際立たせるのは、作家それぞれの実践によって時間をかけ培われた差異がもたらした産物といえる、反復という洗練された手法です。

本展では、主要なインスタレーションのほか、紙媒体や写真を用いた互いに共鳴するコンセプトや手法を持つ作品群も同時に発表します。これらは、行為やイベントといった知覚的作品、トポロジーや空間的連続性についての実験、直感的物質性、身体の不確実性などといったテーマを含むものです。もの派は、近年アジアやヨーロッパにおける展覧会にて紹介されてきましたが、北米においてはこれまでほとんど知られていませんでした。非常に重要な作品群を美術批評的な視点から紹介する本展を、この機会に是非ご高覧下さい。 

展覧会に併せ、全228ページのカタログがこの度刊行されます。当カタログは、吉竹氏による新たな解釈を盛り込んだ論考を始め、参加作家自身による過去の論文の英訳テキスト、貴重な展示記録写真を交えた過去の展覧会リスト、さらに本展での展示風景の様子も掲載されます。